
天満宮は合格祈願神社&梅の名所
東京都内には多くの歴史ある寺社・仏閣が並び、受験シーズンには合格祈願に足を運ぶ人が多いことで有名です。なかでも湯島にある天満宮は合格祈願だけでなく、歴史ある梅の名所として、地域でも愛され続ける梅まつりが毎年開催されています。そこで今回は湯島で古くから信奉されている「湯島天満宮」をご紹介します。

東京メトロ千代田線湯島駅3番出口から徒歩2分、東京メトロ銀座線上野広小路駅や都営地下鉄大江戸線上野御徒町駅から徒歩5分ほどにあるのが「湯島天満宮」です。JR御徒町駅から徒歩8分ほどで、春日通り沿いの切通坂の途中の夫婦坂から本殿の裏に到着します。御茶ノ水方面から訪れる場合は、正面の銅鳥居に向かうのがおすすめです。

湯島天満宮は458年に創建され、天之手力雄命(あめのたぢからをのみこと)を御祭神として奉斎したのがはじまりです。1355年に菅原道真公の御偉徳を慕い、合わせて祀るようになりました。徳川家康公からの信奉も篤く、文教の中心地として長きにわたり、崇敬されてきた歴史ある天満宮です。
銅鳥居を抜けると正面には本殿が鎮座

銅鳥居を抜けると正面には本殿が鎮座し、右手には宝物殿、左手には手水舎が並んでいます。梅まつりの季節には左右に出店が立ち並び、賑わいを見せているのも特徴です。毎月10日には戸隠神社の月次祭、15日と25日にも月次祭が開催されています。

右手の宝物殿には湯島天満宮の神輿や御鳳輦をはじめ、所蔵する宝物類が展示されています。歴史ある画家の絵画も多く、文教の中心地として古くから信奉されてきた様子を感じる空間です。

左手には手水舎があります。合格祈願をはじめ、参拝する前には神社の参拝方法に倣って参拝するようにしましょう。
多くの人に信仰される「撫でうし」

本殿の前には、2ヵ所に牛像があり、「撫でうし」として多くの人に信仰されています。もともと菅原道真公と牛の縁は深く、古くから様々な縁起・伝承として伝わっているのが由縁です。牛の角をなでたり、手を合わせたりする方をはじめ、鼻や足など悪い箇所をなでていく方もいます。
樹齢250年の木曽檜が使用された社殿

社殿は1885年の改築以降、老朽化に伴い、1995年に後世に残る総檜造りで造営されました。樹齢250年の木曽檜が使用されており、権現造りです。正面の三角屋根が特徴で、地形に合わせて拝殿が大きく見えるように建築されています。

防火地域における純木造建築として、建設大臣認定第1号も取得しています。これからの時代に紡ぐ歴史ある神社として、威厳のある佇まいが印象的でした。
鷽をかたどった「木鷽(きうそ)」のおみくじ

湯島天満宮では、菅原道真公ゆかりの鳥である鷽をかたどった「木鷽(きうそ)」のおみくじをはじめ、豊富なおみくじが並んでいます。また華やかな御朱印も有名で、梅まつりや菊まつりなどの特別な時期だけの御朱印は、多くの人が足を運ぶ理由のひとつです。

湯島天満宮は梅の名所としても知られており、「湯島天神梅まつり」は文京花の五大まつりの一つとしても有名です。九州の大宰府に流されることになった菅原道真公が屋敷を出るときに詠んだ歌にもある「梅の花」は、菅原道真公との縁ある花として親しまれています。

また神社の神紋も梅とゆかりのある加賀梅鉢です。加賀の前田侯が菅原道真公を強く信奉しており、家系を菅原姓に結びつけ家紋を梅鉢とした「加賀梅鉢」がルーツとなっています。
梅まつりは例年2月上旬から3月上旬まで開催

梅まつりは例年2月上旬から3月上旬まで開催されています。期間中はステージの開催や梅を愛でながら抹茶を楽しむ野点をはじめ、様々な地域から物産展も訪れ、大きな賑わいを見せるお祭りです。

湯島天満宮には多くの梅が植えられており、その数は約300本ほどです。白梅を中心に植えられており、本殿を囲むように植えられた梅は、本殿とも相まった華やかさを感じられます。
建屋のスペースに飾られた梅の盆栽

会期中には建屋のスペースに多くの梅の盆栽も飾られており、間近で艶やかに咲く梅の姿を鑑賞できます。

白梅から紅梅に至るまで、種類豊富な梅が並んでおり、圧巻の姿を体感しましょう。ぜひ梅の香りに誘われる季節のひと時を満喫してみてください。

湯島天満宮での梅まつりが現在の形で開催されたのは、1958年が始まりです。江戸時代から「湯島の白梅」と呼ばれる梅の名所でしたが、戦後の復興期から地域活性化と文化継承のシンボルとして今もなお親しまれています。

街中にも「湯島天満宮 梅まつり」の看板が掲げられ、地域の大切な季節の催しとして愛され続けている様子が伺えました。日没〜20時までの間にはライトアップも行われるので、夜の梅もぜひ満喫してみてください。
「梅園再生プロジェクト」が発足した梅園

本殿すぐ横には梅園も設けられていますが、年々梅の木は老朽化しており、梅の花の量が減少していました。

こうした背景から「梅園再生プロジェクト」が発足し、クラウドファンディングがスタートします。現在では石垣や着の位置替え、土壌の追加などより華やかな梅園を目指す取り組みが始まっており、より多くの梅の景色を楽しめる日も近いでしょう。

菅原道真公が5歳の時に「うつくしや紅の色なる梅の花あこが顔にもつけたくぞある」と詠まれ、太宰府に流された際は「東風(こち)吹かば匂いおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」と和歌が詠まれました。

菅原道真公との深い関わりが、後世に美しい梅の景色として楽しめるのは感慨深いものです。

受験シーズンを終えて、御礼参りに訪れている人も多い印象で、多くの絵馬と梅の花が咲く姿も圧巻でした。合格祈願とお礼参りの時期に重なるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

訪れた際は、まだ一部でつぼみのままの状態も見受けられましたが、ぜひ春の訪れと共に開花していく姿を楽しんでみてはいかがでしょうか。

今回は長い歴史のある神社「湯島天満宮」をご紹介しました。菅原道真公が祀られている、合格祈願でも有名な神社でありながら、美しく咲き誇る梅の花も満喫できる場所です。ぜひ湯島に立ち寄った際は、湯島天満宮に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
詳細情報
店名:湯島天満宮(湯島天神)
住所:東京都文京区湯島3-30-1
営業時間:
開門時間 6:00~20:00
お守り・絵馬の授与期間 9:00~19:00
ご祈祷受付時間 9:00~16:15
宝物殿 10:00~16:30(最終入場16:00)
休業日:年中無休
入館料:無料